沿線住民の会では、この春から何度も、関東地方整備局との面談を申し入れていましたが、7月11日、ようやく実現しました。面談には関東地方整備局から道路部道路計画第一課の吉田課長補佐ら5名、沿線住民の会からは7名が参加し意見を交換しました。この面談の中で、沿線住民の会から国交省中原政務官の発言について説明を求め、拙速にBルート案を決定しないこと、ワーキンググループ委員との面談を要請しました。また、7.2国交省道路局への要請事項@山梨県側については、改めて複数ルート案(比較案)を提示し比較評価ができる広く住民参加を保証した住民協議の場を設置すること。A国道141号線の改良、整備を代替え案とすることB社会資本整備審議会関東地方小委員会ワーキンググループの審議を継続し、ルート案の見直しを検討すること。審議資料に作為的な改変等の問題があることを認め、適正に対処することなど、対応がされない限り関東地方小委員会の開催をしないこと、拙速な新ルートB案を決定しないように要請しました。
以下、主なやり取りです。
○沿線住民の会:甲府河川国道事務所は、話し合いの中ではいつも関東地方小委員会と関東地方整備局に伝えるといっているが、どう伝わっているのか。
○関東地方整備局:細かく報告を受けている。
○沿線住民の会:その中身が問題だ。
○関東地方整備局:中身についても詳細に報告されている。甲府河川国道事務所は皆さんの意見を伝える努力をしている。
○沿線住民の会:中原政務官の発言は。
○関東地方整備局:びっくりしているが、具体的な話はない。
○沿線住民の会:中原政務官は「環境が整った」と発言しているが、それはどういうことか。
○関東地方整備局:ワーキンググループでの一定の議論や、活用検討委員会でのまちづくりビジョンで今後それを具体化していくためのプラン作りをさらにしていくことなど、そういうこともあっての環境が整ったということではないかと推測している
○沿線住民の会:新ルート帯は従前の3キロ帯の外側にある。甲府河川国道事務所はあたかも新ルートが3キロ幅の中にあるかのように資料を改変してワーキンググループに提出し、ワーキンググループはそれの誤った資料に基づいて取りまとめをしてしまった。そういうことから、環境が整ったとは到底言えない。
○関東地方整備局:資料については転記ミスがあったと聞いている。
○沿線住民の会:ミスなのにいまだに訂正されていない。元に戻してやり直すのが筋ではないか。関東地方整備局は甲府河川国道事務所を指導してほしい。
○沿線住民の会:7月5日に緊急集会を開催した。設立集会とほぼ同じ数の参加者がBルートの決定に反対を表明した。1年前に比べBルートに疑問や反対の人が増え、反対の声が広がっていることが明らかになった。ワーキンググループでのBルートの取りまとめについて、活用検討委員会の議論や甲府河川国道事務所の説明に住民が納得していない。このままBルートを決定すれば地域の亀裂を広げ、将来に禍根を残すことになる。
○沿線住民の会:八ヶ岳南麓に高速道路を通すとなれば、同じ国交省が行っている日本風景街道の趣旨とも矛盾する。
○沿線住民の会:計画段階評価というのは民主的だと言われたが、それを是非実行していただきたい。
○関東地方整備局:関東地方小委員会の委員の方へ、開催にあたっての事前説明はまだしていない。パブリックコメントについては、北杜市へ所掌外のまとめを出すよう催促した。
○沿線住民の会:ワーキンググループの委員への面談を甲府河川国道事務所に要求しているが実現していない。その場を設定してほしい。
○沿線住民の会:是非ワーキングの委員に会わせてほしい。
7月5日、大泉町のいずみ活性化施設で「Bルートの決定を止めよう!」緊急集会を開催しました。集会には新ルートの沿線住民をはじめとして210名が参加し、会場のホールに入りきれない参加者が通路まで埋めつくす熱気の中で、近々開催が予定される関東地方小委員会でのBルート案の決定に大きな反対の声をあげました。
開会の言葉に続き、連携団体の大泉町下井出東組、八ヶ岳南麓の会、新山梨環状道路北部区間反対連絡協、明野廃棄物最終処分場問題対策協、4月3日の広 場、大泉の自然と景観を守る会から力強い連帯のあいさつがありました。また北杜市議3名からもはげましの言葉いただきました。中部横断道の問題が道路に限らず地域の様々な問題に連なっていることが、これらの連帯のあいさつのなかでより一層明らかになりました。
沿線住民の会からは経過報告と今後の対応について説明があり、中部横断道の双葉以南の工事現場のスライドが上映されました。スライドでは民家に近接する大規模な橋梁や土盛り現場、大型工事車両が行き交う工事現場が映し出され、仮に長坂〜八千穂の新ルートで工事が強行されれば10年以上にわたる工事の間に八ヶ岳南麓の自然環境と景観や田畑は壊され、更に地域を分断するなど甚大な影響を及ぼし、地域の衰退をまねき惨憺たる様相を呈するようになることなどが説明されました。
集会アピールを拍手で確認した後、最後に全員で「1.ルート案を白紙に戻し、拙速な決定はするな! 2.複数ルート案を提示し、住民協議の場を設置せよ! 3.国道141号線の利用を検討せよ! 4.関東地方小委員会は、問題が多いルート案を見直せ!」のシュプレヒコールをあげ、集会を締めくくりました。
今後は、この集会で示された「Bルート案」に反対の声を関東地方小委員会と国交省にしっかりと届け、ルートの拙速な決定をやめさせルート見直しと住民協議の場の設置を強く求めていかなければなりません。
7月2日参議院議員会館会議室で、国交省道路局の担当者と交渉を持ちました。
この交渉には、道路局から2人、沿線住民の会から11人が参加しました。また、この交渉は日本共産党の皆さんのご尽力により実現したもので、田村智子参議院議員も同席されました
交渉内容は、去る6月4日の「道路住民運動全国連絡会」主催の交渉の際の申入れ事項(1、Bルートの拙速な決定をしないこと、2、住民参加の協議、3、国道利用の検討)の回答を受けることから始まりました。
回答内容は、従前ルートの見直しの経過の説明、アンケートやオープンハウスなどPIの実施、国道利用は中間とりまとめで没になったことなど、これまでの進め方に何ら問題はなかったかのような答えでした。
会では、新ルートは、南麓横断部分が従前ルート帯の外側にあることから、少なくとも複数案を示し比較検討する場を設けるべきであること。アンケート結果は、山梨側と長野側では民意が異なることが明らかになっているのに、それが計画に反映していないこと。すぐれた景観や環境を売りにした、風景街道や二地域居住政策と矛盾すること。などを質問、主張しましたが、ルートが外側に外れていても「概ねのルート」だから・・とか、従前ルートの際に外れた地域も対象に意見を聞いている・・・など、ルート沿線住民の深刻な生活問題を軽く扱われているように感じられました。交渉は僅か40分で打ち切られましたが、今後も継続して交渉に応じてほしいと要望しました。国交省道路局は「構想段階の道路計画策定プロセスガイドライン」(平成25年)という「立派な」お手本の作成当事者です。これに沿って進めてもらう必要があります。
現在、今年2月末に結成された北杜市議会議員有志の「中部横断道推進の会」動きが活発になり、北杜市の中部横断道を見据えた活用検討委員会も先ごろ開催されるなど、関東地方小委員会の開催に向けた地ならしの動きが進められています。関東地方小委員会は7月早々の開催が予想され、昨年6月のワーキンググループ「B案が適当」の取りまとめが了承―決定されようとしている、予断を許さない状況にあると言えます。
沿線住民の会では八ヶ岳南麓を横断する新ルートに反対する立場から、この間、甲府河川国道事務所と意見交換会などを通して代替え案の提示とそれを審議する住民協議の場を設けるよう要請してきました。しかしそれらをすべて聞き置くかたちで、国交省や山梨県、北杜市は関東地方小委員会の開催―そこでのルートの決定に向け動きを加速しているのです。
Bルート案は八ヶ岳南麓の自然や生活環境、景観に甚大なダメージを与えるだけでなく、この地域の経済活動にもマイナスとなり、住民にとっても良いことはありません。
関東地方小委員会での決定を止め、Bルート案の見直しと住民協議の場を設けるよう要求していくため、7月5日に集会を開催します。この緊迫した状況を打ち破っていくためには、皆さんが集会に参加してはっきり反対という意思表示をすることが是非とも必要です。Bルート案に反対の大きな声を、関東地方小委員会、国交省に届けましょう。
7月5日(土)19:00〜
沿線住民の会では、北杜市議会議員へ呼びかけ、中部横断道についての会の考え方や提案を説明し、お互いの理解を深めるために意見交換会を開催しました。
沿線住民の会では、北杜市議会議員へ呼びかけ、中部横断道についての会の考え方や提案を説明し、お互いの理解を深めるために意見交換会を開催しました。○6月8日 「推進の会」の16名の議員と意見交換
5月29日の議員との懇談に続き、6月8日には国交省甲府河川国道事務所の司会のもとで「推進の会」の議員と意見交換を行いました。「推進の会」は今年の2月28日に設立されたばかりの会で、沿線住民の会とは初めての意見交換会となりました。中部横断道の新ルートに反対する住民と、推進を求める住民(議員)との話し合いは、新ルート案が2012年の11月に発表されて1年半を経過してやっと実現する運びとなりました。まだお互いに見解を主張し合う段階ですが、今後話し合いを継続することができれば、一致する部分を広げていくことができると思われます。
総行動の中で、道路住民運動全国連絡会の皆さんと共に国土交通省・道路局交渉に参加しました。道路問題では東京外環道、横浜環状南線、そして中部横断自動車道(長坂―八千穂)山梨県側の3団体が交渉に臨みました。沿線住民の会では予め提出した下記3項目の要請事項に対し具体的な回答を求めました。
1.山梨県側の八ヶ岳南麓を横断する現在のルート案は、地元にも異論が強く、一旦白紙に戻し拙速なルート決定をしないこと。2.山梨県側については、改めて広く住民参加を保証したPIを実施すること。
3.山梨県側については、現道の国道141号線の利用を検討すること。
それに対する回答は「平成22年12月から計画段階評価を行っている。今後は、地元の山梨県・北杜市等とともに連携しルート案に対する意見の集約を図り、対応方針の取りまとめに向けて、検討を進めてまいりたいと考えております。」という回答がなされました。
質問する時間を得られ下記のことを指摘し回答を求めました。
@関東地方小委員会のワーキンググループは実質わずか25分の拙速な審議で地元説明会など 出された意見等への十分な審議も尽くされず、ルート帯(案)は「B案」が適当と出されたこと。
Aワーキンググループの審議資料として出されたルート帯(案)図の改変について指摘したところ、今年1月面談した関東地方小委員会の石田委員長も「3`の幅のずれの問題は、不注意で、 ある意味で作為的と言われてもしょうがない、不手際だと思います。」と答えていること。更に地元説明会で出された意見の作為的な集計等を指摘。審議資料そのものに重大な改ざんがあったこと。
Bワーキンググループで「住民の意見を聞く仕組みを構築するように」との付帯意見が出されたことを受けて市は、まだルート帯が正式に決定していないのに「Bルートを前提とした活用検討委員会」を開催し、今年1月にパブリックコメントを実施した際に提出された意見の8割以上の反対・懸念の意見だったが、その意見を「所掌外」として排除していること。
等々、3項目の要請事項に関連して関東地方小委員会ワーキンググループの審議見直しも求めました。他2団体の要請に対する回答と同様にとてもまともな回答と言えるものはありませんでしたが、一方では今後もこうした国への直接交渉の機会をつくりだすことができると実感しています。
一斉各省交渉に先立ち日比谷公園から霞ヶ関を一周するデモ行進がありました。道路問題の人たち、大気汚染・アスベスト・水俣病等の公害に苦しむ人たち、福島原発訴訟(生業を返せ、地域を返せ!)を取り組む人々など、千数百人の長い列が続きました。
今回、沿線住民の会は初めての参加でしたが、今後も各地で問題を抱え、国への働きかけを続けている多くの人たちと連携し学びながら粘り強く取り組んでいかなければ、と思いを新たにしています。5/14には山梨県へ申し入れを行いました
5回にわたる北杜市活用検討委員会の審議の中で、中部横断道の新ルート「B案」を前提とした議論の進め方に委員から異論が続出していることを受け、沿線住民の会では4月16日北杜市建設部、5月北杜市に対しては、北杜市は4月30日、「今回の貴団体からの申し入れにつきましても、北杜市中部横断自動車道活用検討委員会の運営及び市施策の検討にあたり参考とさせていただきます。」
と回答しました。しかしこれでは3点の申し入れの回答にはなっていないことは明白です。北杜市にはきちんとした「回答」をするよう求めていかなければなりません。
テーマは、―中部横断道 行き詰まる八ヶ岳南麓を通る「Bルート案」!― サブタイトルは「八ヶ岳南麓を守り、活かすための住民協議の場を求めます」として、以下について説明を加えました。
○「計画段階評価」の現在の状況
○3団体で国交省に要請書提出
○活用検討委員会で「Bルート案」に異論続出
○甲府河川国道事務所との意見交換会の状況
5月14日付け新聞に折り込み配布したほか、60数店の協力商店等にニュースなどと一緒に置かせていただいています。どうぞご覧ください。