中部横断自動車道八ヶ岳南麓新ルート沿線住民の会

「中部横断道八ヶ岳南麓新ルート沿 線住民の会」に参加しませんか?

SAVE SOUTHERN YATSUGATAKE

2/10ニュース28号を発行しました


今号には、1月24日に行った北杜市議会議長への新ルートの見直しの要請行動の報告を掲載しました。議長は、「新ルートは旧集落を外れている」などと言い、自分の所でなければどこでも良いというような発言をしました。議長としての資質が問われる発言で、今後丁寧な説明を求めていく必要があります。

また、中部横断自動車道の長野県側(佐久南〜八千穂)の工事が難航し供用開始が大幅に遅れていることについての国交省関東地方整備局事業評価監視委員会の情報記事も載っています。合わせてお読みください。

例年1月に開催していた総会を、今年は時期をずらせて4〜5月に開催しますので、変更のお知らせにご注意ください。また、3月26日に行う新ルートを歩く「村山六ヶ村堰疎水を歩きませんか」のご案内をしています。お誘い合せのうえご参加ください。

                                           news28



北杜市議会議長へ新ルート見直しを要請!


1月24日、沿線住民の会と下井出地区東組高速道路反対対策委員会は北杜市役所を訪れ、北杜市議会議長、副議長に対して中部横断自動車道(長坂〜八千穂)新ルートの見直しを検討するよう要請しました。

これまで指摘してきた計画段階評価の進め方の問題点に加え、新ルートが世界遺産に登録された村山六ヶ村堰を横断することになり、更に山梨県はじめ10市町村で登録申請している「甲武信水の森ユネスコエコパーク」ゾーンを通過することが判明したため、これまでの新ルートを見直し、八ヶ岳南麓の自然、生活環境、景観を守っていくことがより一層重要となったことを受けて行ったものです。

中嶋議長「新ルート帯は、旧集落を外れている」と発言


席上、中嶋議長に新ルート帯をどう考えているか質問したところ、中嶋議長は驚くことに上記の発言を行いました。「地元の人間とすれば、旧集落を外れている」から問題ないとする見解は、移住者、別荘所有者のことを差別し、それらの人のことはどうでもいいと言っていることと同義です。

議会は、様々な案件に公平・公正に対応することが求められていること、またそのことによってはじめて住民から信頼されるという基本とも言えることを否定するこのような発言は、議長としての公平性・公正性という点で問題です。

中嶋議長は、議長に就任してからも議員有志でつくる「推進の会」の事務局長をしており、今回の発言はそのような役割を兼務していることとも関連があるのではないかという疑念を生みます。この発言に対し、中嶋議長は北杜市民、居住者に対する丁寧な説明が必要です。




1/21今年初のスタンディング!


1月21日、今年初のスタンディングを北杜市高根町の五町田交差点で行いました。
雪が散らつく強風の中、交差点を通過する車の乗客に八ヶ岳南麓を横断する高速道路への反対を訴えました。
スタンディングの途中2回にわたり、通りかかった車を運転していた人から温かい飲み物の差し入れを受けました。この場を借りてお礼申し上げます。

八ヶ岳南麓を横断する高速道路に反対し、その見直しを多くの人に訴えるスタンディングは、毎月第3土曜日午前10時から11時まで行っています。
皆さん、都合のつく日、時間に一緒にスタンディングを行い、高速道路への反対を多くの人にアピールしましょう。





ユネスコエコパーク登録申請地域を

新ルート案が通過することが判明!


山梨県と、山梨・埼玉・長野3県の10市町村でつくる「甲武信水の森ユネスコエコパーク登録推進協議会」は、昨年10月末に登録申請書を日本ユネスコ国内委員会へ提出しました。登録を目指している「甲武信水の森」の地域は、日本有数の山岳が連なり、四季折々の美しい自然や渓谷美などに恵まれた地です。また、貴重な自然や生態系が保全され、生物の多様性にも富んでいます。ユネスコエコパークに登録され、国際的にもこの地域の自然の豊かさが認められることは、自然保護の大切さを再認識することにつながり、教育や経済の効果も期待されます。
今後、順調に手続きが進むと、平成30年に登録が決定されることになります。

しかし、現在計画中の中部横断自動車道(長坂〜八千穂)の新ルートがこの地域を通過する計画であることが判明しました。通過地域の北杜市須玉町津金地区では、峡谷の上に高架橋が作られ、トンネルが掘られる計画です。
新ルート案での高速道路建設がこの地域の豊かな自然と生活環境に悪影響を及ぼすことは明白です。ユネスコエコパークへの登録申請を受けて、現在山梨県と北杜市には国交省に対してこの地域を通過する新ルート案の見直しを求めていくことが求められています。



中部横断道(南部区間)の開通遅れ

静岡県知事が「釈然としない」と表明


国交省と中日本高速道路は昨年11月に中部横断道(増穂〜新清水)の全面開通を2年遅らせると発表しましたが、この発表のやり方には様々な方面から批判が出ています。

静岡県知事の11月の定例記者会見

(記者)中部横断自動車道が2年遅れることによる静岡県への影響と言いますか、静岡も清水港だとか静岡空港のポートセールスにいろいろ取り組んでいると思いますけれども、その辺への 影響について、どうお考えでしょうか?
(知事)
 まず見に行きます、私は、近日中に。
 一体、ついこの間までですね、2017年、平成29年度には開通するということで、事あるごとにその話をしてまいりました。それが突然、中日本と国交省直轄、両者口裏を合わせたかのごとくにですね、一緒に、これは1年延ばすということ、あるいは少し遅れるということを言い始められて、よくその辺りのことが説明がなされているわけですけれども、すなわち、重金属が出てきたとかですね、処理に困るとか、そんなことはもっと前から分かっているはずだというふうな意見も当然持たれてしかるべきでしょう。ですから、ちょっと不明瞭なところがあって、一体どういうことなんだと。
つい、私は今年も見に行きました。トンネルの所ですね。順調に進捗しているということを責任者から聞いているわけです。一番長いトンネルがありますね、その2キロメートルくらい奥の所へ見に行きましたよ。山梨県側も75パーセント出来ていると、こちらはちょっと遅れていると いう話だったのですけれども、それでも来年度までには、きっちり出来るという説明を聞いていて、その後にですね、突然2つの団体から、こういう話が出てきたので、釈然としないところがあるのですね。
だから、工期というのは皆がそれを、豊洲も同じですけれども、それを当てにしていろいろと動いていますのでね。中日本は工期の管理を国の直轄、国ですから、民間の方はともかく、国としては予定どおりちゃんとやるとか。なんで両方が同じようなことになるのか。やってる場所は同じではないですからね。
ですから、ちょっと釈然としないところがあるので、この件については、ただしていきます」

ここには、国交省と中日本高速道路が、中部横断道(増穂〜新清水)の工事が難工事で工期に間に合わないことを知りながら「順調に進捗している」と虚偽の説明を繰り返してきたことへの不信感が表明されています。
都合の悪い事実を隠し通し、行政当局や住民に対しても本当のことを明らかにしない姿勢は「丁寧な説明」とはほど遠いものです。中部横断自動車道(長坂〜八千穂)新ルートの問題と一緒です。国交省は、住民・国民に対して自らが行っている事業の判断材料として正確な情報を提供するという基本に立ちかえる必要があります。



村山六ヶ村堰疎水が世界遺産に登録

国交省は早急にルートの見直しを!


中部横断自動車道(長坂〜八千穂)新ルート予定地の北杜市高根町を流れる村山六ヶ村堰が11月8日、国際かんがい排水委員会から「世界かんがい施設遺産」に登録されました。
北杜市農政課によると、村山六ヶ村堰は約1000年前に整備されたもので、以降、農業用水・生活用水として地域の住民に利用され、周辺の田畑約550ヘクタールに水を供給してきた施設です。

関係者が喜びの声と次世代への継承を表明

世界遺産への登録を受け、北杜市長は11月9日に記者会見を開き「この疎水を次世代に継承し、世界に伝えていきたい」と表明しました。また長年にわたり維持管理にあたってきた同堰土地改良区の関係者も、「世界で認められて大変うれしく思う。後世に引き継ぐ責任を感じる」(毎日新聞)と述べました。

新ルート案の見直しは必須

今回、世界から八ヶ岳南麓を流れるこの疎水の歴史的・文化的価値が認められたことは、大変大きな意義があります。この六ヶ村堰疎水を保護し、後世に引き継いでいくことは、住民はもとより北杜市や山梨県など行政当局の責任でもあります。
中部横断自動車道(長坂〜八千穂)新ルート案はこの村山六ヵ村堰疎水を何度も横断する計画案です。世界遺産に登録された施設とその周辺の環境、景観を改変・破壊することは決して許されるものではありません。
国交省には現在、村山六ヶ村堰の世界遺産への登録をふまえて、早急にルートの見直しの作業に入ることが求められています。







12/20 沿線住民の会ニュース27号を発行しました


今号は年末特集号です。1面に雪をかぶった八ヶ岳の美しい写真を掲載しました。
中部横断道新ルート予定地に位置する北杜市高根町の村山六ヶ村堰疎水が世界遺産に登録され、新ルートの見直しがこれまで以上に必要となったこと、沿線住民の会のニュースの掲示が北杜市図書館(全8館)で再開された報告などが載っていますので、是非お読みください。



                                                                                                           news27



北杜市長候補者3氏への中部横断道に関する公開質問状と回答


沿線住民の会では11月の北杜市長選挙に際し、候補者3名に対して中部横断自動車道(長坂〜八千穂)についての公開質問状を提出し、全員から回答を寄せて頂きました。
しかし回答期限内に回答がそろわなかったため、北杜市選挙管理委員会に選挙中のホームページ掲載について問い合わせたところ、選挙告示後の「掲示」にあたり公職選挙法に抵触するおそれがあるとの指摘がありました。そのため公開質問状の回答は、選挙後にホームページで公表することとしました。公表の時期が遅れてしまったことをお詫びいたします
                                                        公開質問状     回答



第42回道路全国連・全国交流集会が開催




11月12〜13日、「車抑制・公共交通拡充を目指して」道路全国連の交流集会が名古屋で開催されました。集会には全国各地で道路問題に取り組んでいる38団体約80人が参加し、取り組みの報告と意見交換が行われました。沿線住民の会からは3人が参加し、中部横断自動車道(長坂〜八千穂)の問題の現状報告と各地で運動を続けている諸団体と交流しました。

11月12日の午前は開催地の名古屋で計画されている市道弥富相生山線の緑地の現地視察が行われ、午後には愛知県内で様々な道路問題に取り組んでいる4つの団体から報告がありました。
13日に開催された全体会では、道路全国連事務局長の橋本良仁氏の基調報告に続いて

山神真紀子氏の「微小粒子物質PM2.5の研究と汚染状況」、足立修一弁護士の「道路騒音と騒音環境基準」、南聡一郎氏の「欧州・日本の公共交通と市民参加」の講演があり、参加者は熱心に話に聞き入っていました。

全国各地の団体が取り組みを報告

講演の後、愛知県外団体からの報告がありました。

報告は、@美作岡山道路を巡る状況 A東京外環道を巡る状況 B東京の都市計画道路の問題 C横浜圏央道の運動 D中部横断自動車道の問題 E中津リバーサイドコーポ環境を守る会の運動 に取り組んでいる団体から行われました。
沿線住民の会からは、国交省に対して中部横断自動車道(長坂〜八千穂)新ルートの見直しの話し合いを要請して正式に受諾されたこと、現在はその話し合いに向けさまざまな準備に取りかかっていることを報告し、中部横断道の解決に向けて努力していく決意を表明しました。

沿線住民の会では、中部横断自動車道(長坂〜八千穂)の新ルートの見直しへとつなげていくために、これからも全国各地で道路問題に取り組んでいる団体・住民の運動の経験からさまざまなことを学び、連携していきたいと考えています。



沿線住民の会のニュース掲示拒否問題

北杜市図書館が掲示を再開すると回答!


沿線住民の会のニュースが2016年6月の発行分から北杜市の図書館で掲示拒否されている問題について、10月20日、沿線住民の会と北杜市教育部長、中央図書館長との話し合いがもたれました。

「思想が偏っている」発言を撤回し、"誤解"を招いたことを謝罪!

沿線住民の会ではまず今回の事態に対する責任の所在と、中央図書館のこの問題への対応の事実経過を確認し、8月9日の教育部長の問題発言について改めてただしました。
席上、冒頭に教育部長は、沿線住民の会のニュースの掲示を再開すると表明しました。そして掲示許可書の条項に照らして「思想が偏っているとまでは言えない」と釈明、8月9日の沿線住民の会ニュースに対する「思想が偏っている」発言の撤回と、「誤解を招いたことを謝罪する」との発言がありました。
また、図書館の掲示コーナーの在り方については、これまで管理権限者により対応がまちまちだったことから、誤解のないように仕組みや基準等の見直しなどを図書館協議会に諮りたいと述べました。

図書館の役割を果たし、市民へ公平・多様な情報を提供するよう要請

図書館でのニュース掲示拒否問題は、沿線住民の会のニュースにとどまらず太陽光発電設備訴訟等に関するニュースや映画会の開催のチラシ、複数の市民団体から発信される情報など広い範囲に及んでいることがこの間明らかになりました。話し合いでは、それらについても市民への公平な、幅広い情報の提供を行うのが図書館の役割であることを指摘し、速やかに掲示を行うよう要請しました。

沿線住民の会は関係する市民団体と連携し、今後も北杜市教育委員会及び教育部が図書館の公的責任を果たし、適正な対処を行うよう注視していきたいと思います。