10/10ニュース74号を発行しました
今号では、9月に3回にわたり開催された北杜市による地区説明会の報告を掲載しました。地区説明会では国交省、山梨県の都市計画原案(ルート案)の説明に、会場の参加者から鋭い質問や意見が出され、説明にあたった担当者はまともな回答が出来ず釈明に四苦八苦している状態でした。
山梨県都市計画課の上野都市企画監は、長坂会場では「都市計画原案はあくまで原案であり、変更の可能性がある」と参加者に説明しながら、大泉会場では「都市計画原案は最適であり変更するつもりはない」などと矛盾した発言を繰り返したため、ごうごうたる非難の声が上がりました。
国交省、山梨県が発表した都市計画原案(ルート案)は原案であるため今後予定される環境影響評価の現地調査の結果の反映や、現地の事情など様々な要因で変更することは当たり前の話です。それを真っ向から否定し、原案が最適だとして住民に押し付けることは許されないことです。
山梨県庁、都市計画原案の公聴会の日程を発表
山梨県庁都市計画課は9月23日から北杜市民に対して配達地域指定郵便で、12月21日に都市計画道路1・4・1号双葉・韮崎・清里幹線についての公聴会を開催する通知を送付しました。
この配達地域指定郵便は、北杜市に住民登録している市民だけを対象とするもので、高速道路の建設計画で深刻な影響を被る別荘所有者や土地所有者は対象から除外されています。これは公共事業を行う行政として極めて差別的な対応であり、公平、公正なものとは言えません。
高速道路建設によりその影響、被害を受けるのは北杜市民も別荘所有者も変わりはないはずです。しかし山梨県庁はそれら別荘所有者等は全く考慮に入れないで通知を郵送してこの計画を進めようとしていますが、これは行政の対応としては公正性、公平性を欠くもので、あってはならないものです。
山梨県、国交省は北杜市での地区説明会の前から公聴会開催の日程
を決めていた
昨年10月に山梨県、国交省が行った都市計画原案の説明会や、今年1月の説明コーナー設置での「説明」が北杜市の住民の理解や納得とは程遠かったため、北杜市は関係住民への理解を深めるために独自に地区説明会の開催を企画しました。
しかし山梨県、国交省は、北杜市が9月に行う予定だった地区説明会の開催前の8月中旬に、都市計画原案に関する公聴会を12月21日に開催する日程をすでに決めていたことが調査で明らかになりました。つまり、北杜市の地区説明会の開催で住民からどのような意見、要望が出されようともそれらは全く意に介さないということで、前もって公聴会の日程を入れていた訳です。このような住民からの意見や要望を全く無視し、高速道路の建設計画の手続きだけを強行しようとする強権的な山梨県、国交省の対応には強い怒りを感じます。
公共事業では住民等への丁寧な説明と住民の理解、合意が不可欠であることは改めて言うまでもないことです。それ故山梨県、国交省は公共事業を進める責任者として説明責任を果たし住民の理解を得ていかねばならない立場にありながら、このような住民を全く無視して高速道路建設計画を強行しようとすることは断じて認めることはできません。
山梨県、国交省には高速道路建設計画を見直し、住民の意見を率直に聞くよう強く求めます。
9/13〜16 北杜市が中部横断自動車道の都市計画原案の地区説明会を開催
北杜市は、昨年10月に開催された山梨県による都市計画道路1・4・1号双葉・韮崎・清里幹線の説明会や今年1月の説明コーナー設置での説明が関係地域住民に十分に理解されていないため、改めて今年の9月に長坂、大泉、高根地区で地区説明会を開催しました。
この説明会には、中部横断自動車道のルートに関係する多くの住民が参加し、国交省、山梨県からの説明を聞きましたが、その説明はあいまいで多くの疑問点があるため参加した住民から様々な質問や要請が出ました。ルートに直接関係する住民からは、「ルートを変更してほしい」「ルート原案は住民の声や地域の実情を反映しておらず、撤回してほしい」との要請や、「(工事になった時には)代替え地は保証してくれるのか」などの切実な質問が数多く出ました。
これに対して山梨県や国交省は、「ルートは最適と考えているので変更は考えていない」などと無責任な回答を行ったため、参加者からごうごうたる非難が巻き起こりました。
都市計画原案はあくまでも原案であり、地域の現状や住民の意見を踏まえて変更することは当たり前のことで、それが行政の責任でもあります。何が何でも自分たちが発表したものは変更しないという山梨県、国交省のかたくなな姿勢は住民を無視するもので、断じて受け入れることはできません。山梨県、国交省には、今後も住民の意見を聞くように要求していきます。
長坂
大泉
高根
北杜市 中部横断自動車道の地区説明会の日程を公表
昨年10月に山梨県都市計画課が韮崎都市計画道路1・4・1号双葉・韮崎・清里幹線(中部横断自動車道)の都市計画原案の説明会を開催しましたが、地元住民等から内容が分からない、詳しい説明が必要との疑問や意見が出されたことを受けて、北杜市は住民等に対する都市計画原案の地区説明会を開催することを決定し、その日程を公表しました。
しかし今回の山梨県庁による都市計画原案(詳細ルート案)の発表には大きな問題があります。なぜ多数の住民が反対している八ヶ岳南麓を横断するルート案にしたのか、また、事業予定者の甲府河川国道事務所が虚偽説明で住民をダマして強行した1キロルート帯案の手続きの問題点や、3キロ幅ルート帯と1キロ幅ルート帯の関係図を改ざんしたことなど、計画段階評価の甚大な瑕疵に一切触れることなく、あたかもこれまでの様々な問題が何もなかったかのように詳細ルート案を提示したことです。これは住民等を無視し愚弄するもので、私たちは決して認めることはできません。
国交省、山梨県庁にはこの都市計画原案を直ちに撤回するよう求めます。
8/10 沿線住民の会ニュース73号を発行しました
今号は、今年の1月と3月に中部横断自動車道建設計画地の現地北杜市大泉町下井出地域で開催された都市計画原案に関する非公式な集まりに関する詳しい記事と調査継続中の中間報告に関する文章を掲載しました。現在、山梨県と北杜市には質問書を提出し書面回答待ち、国交省には引き続き調査を申し入れ書面報告を求めています。
中部横断自動車道の詳細ルート案が発表され、当該地域の住民は様々な疑問や不安を抱きながらの生活を強いられていますが、その中で開かれたこの集まりは住民の一部が開催案内も無く排除されるなど地域に混乱をもたらし関係住民を分断するものです。これに山梨県庁が対応し、国交省甲府河川国道事務所担当者が出席するという公平性を欠く動きに加担していたことも明らかになりました。国や県が住民の対立をあおり、亀裂を作り出すような動きを助長していることに強く抗議するものです。
また、7月7日に開催した現地報告会や7月25日に行った全国公害被害者総行動道路全国住民運動全国連絡会との国交省道路局交渉についての報告を掲載しています。
7/25全国公害被害者総行動 道路全国連国交省交渉を行いました
7月25日、道路全国連は第49回全国公害被害者総行動の一環として国交省交渉を行いました。沿線住民の会もこの交渉に参加し、中部横断自動車道の様々な問題について国交省本省と質疑応答を行い、建設計画の見直しを求めました。
7/23 都市計画原案の「配慮ポイント」に関して山梨県へ質問書を提出
昨年10月、山梨県が公表した都市計画原案の説明書に関し不明な点があり、沿線住民会では7月23日山梨県に対して質問書を提出しました。
山梨県が発表した「都市計画原案の説明会」資料の 21、 22 ページには「都市計画(原案)の概要−配慮したポイント」 図が掲載されています。 国交省が作成し山梨県へ提供した「詳細ルート案(事業者案) 」は「平面図、縦断図、標準横断図」の 16 枚の図面で、その中にはルート決定の際に考慮が求められる「コントロールポイント( 配慮ポイント)」の図は含まれていません。
「コントロールポイント(配慮ポイント)」を検討してルート案を決定したのはあくまで国交省ですが、この資料で山梨県は、あたかも自分たちが様々なポイントに配慮してルート案(都市計画原案)を作成したように説明しています。この説明は事実と異なるものです。しかも説明会資料で示された「配慮ポイント」は都市計画原案が示されている地域の実態に基づくものではない箇所が見られます。その結果、当然のごとく住民等から都市計画原案の問題点を指摘する意見や、原案の変更を求める意見が出されています。
7/7 中部横断道報告集会を開催
7月7日、北杜市大泉町の大泉総合会館で中部横断自動車道の報告集会を開催しました。
6/10 沿線住民の会ニュース72号を発行しました
今号には、5月31日に超党派国会議員連盟「公共事業チェックとグリーンインフラを進める会」と沿線住民の会が行った国交省本省との公開ヒアリングの記事・議事録を掲載しました。
是非お読みください。
5/31 国交省公開ヒアリングを実施
計画段階評価・建設計画のやり直しを要求!